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【韓国よもやま話】 お札になり損ねた「金萬徳(キム・マンドク)」、その代わりに母子でのお札共演が誕生した(?)

  今や珍しくもなくなった韓国の5万ウォン札、ましてや我々のような外国旅行者が両替となりゃ、やたらめったらこのお札を目にすることになります。
確かに最初の時点での嵩張りは緩和されますが、どうもタクシーなんかではいまだに「これで払ってお釣りは大丈夫かいな(?)」などと心配してしまうお札です。
それにも増して構想中の10万ウォン札なんてのが出たら、もう即コンビニなどでちょっとした買い物をして、細かく両替をしなきゃ気軽に使えません、銀行の両替時点で拒否ってしていいのかな?
ちょっと絵柄に失敗して(?)、とにかくは中止になってよかったよぉ、なんでも地図のような絵に竹島(独島)問題があったとかって…。

      800px-50000_KRW_2009_ob.jpg

  話しを戻して、この5万ウォン札に描かれているのが、申師任堂(シン・サイムダン)というおばさん。
この人は女流画家なのですが、それよりも韓国の「良妻賢母」の鑑(かがみ)として有名なお方、…らしいのだが、あまり韓国でもポピュラーな人物ではないような(?)
日本の5千円札で「新渡戸 稲造」さんが登場して、「誰?それ?」と多くの人が思ったのと同じような感じでしょう(?)
おいらはいまだにこの新渡戸という人がお札になるような功績を理解していない[あせあせ(飛び散る汗)] <(_ _)>

  でもって、この新札の肖像画を決める際に何人かの候補が挙げられます、まあこれはどこのお国でも同じことなんですが、その中にちゃんと前のページで紹介して、現在はドラマとして放送されている「金萬徳(キム・マンドク)」さんもいたんだと言います。
女性候補としてはいいところでしょう、前に書いているように、私財を投げ打って多くの人を餓死から救ったんですから、そりゃもう功績としてみたら、女流画家で単なる「良妻賢母」と言われるお方よりも、自分だったら金萬徳さんの方に軍配を上げますけどね。
なんたって人の命の方が重いわけで、そこに慈悲の心が宿っているんですから。

  だけど、現実には負けてしまって、申師任堂(シン・サイムダン)さんが韓国初の女性のお札の肖像画にあいなったということです。
いかにも儒教の国らしいといえばそうかも、〝慈悲の心〟が〝良妻賢母〟に負けちゃったってところです。


  こうして韓国初の女性肖像画の座を射止めた申師任堂さん、7人の子供の教育に励んで立派に育て上げました。
その中の一人、息子に栗谷李珥(ユルゴッ・イイ)っていうお方もいます。
このお人は儒学者で朱子学者として有名な方なんだそうですが、韓国の5千ウォン札の肖像画のおっちゃんなんです。
やっぱり韓国だけあって思想方面の第一人者がお強いようです。

      Currency_South_Korea.jpg
            big_55151.jpg

  ということで、5万ウォン札の「申師任堂(シン・サイムダン)」と5千ウォン札の「栗谷李珥(ユルゴッ・イイ)」は親子なんですよねえ。
しかもこの5千ウォン札の肖像画の裏に描かれているのが、「草虫図」という母親の作である絵なんだそうで、まさにダブルでの親子共演が実現した韓国のお札なんです。
母親と息子が揃ってお札の肖像画になってるってことなんですが、こりゃあ父親の「李元秀」さんの立場がありゃせんがなってとこですよね(笑)


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