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「イ・サン」での〝水原への行幸〟を描いていた 『風の絵師 キム・ホンド』

  ある韓国を訪れた時に、食堂のテレビで目にしたドラマ、「あの子は男の子?女の子?どっちやろ?」 そう思いながら見ていたのが「風の絵師」。
その「男の子?女の子?と迷わせた申潤福(シン・ユンボク)」の方もいい演技でしたが、それはここでは置いといて、もう一人の主役である金弘道(キム・ホンド) さんの方で話題は進めていきます。
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  そのキム・ホンドさんは実在の人物で、図画署(トファソ)の画員だった頃からの才能を認めて可愛がっていたのが、「イ・サン」こと「正祖」で、これはドラマ「風の絵師」のままです。
「風の絵師」では二人の合作という設定でしたが、本来はキム・ホンドさんが世孫(セソン)時代から正祖の肖像画やら王族の肖像画も手がけていまして、言ってみればドラマ「イ・サン」のソンヨンは、宜嬪成氏(ウィビンソンシ)と、この正祖に可愛がられた画家キム・ホンドを混ぜこぜにして出来上がったような人物像だと言えそうです。

キム・ホンド=檀園(タンウォン)の作品で韓国国宝の「群仙図屏」
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  ドラマの「イ・サン」で見られるように、王室の行事には記録画が付き物で、先日の放送であった、正祖の母親である恵慶宮(ヘギョングン) の還暦を祝い、父である思悼世子(サドセジャ)の墓を参詣した『水原への行幸』の様子も、このキム・ホンドの総指揮のもと描かれています。
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  それが「正祖班次図」というもので、その8日間にも及ぶと言われる行列の様子を描いた記録画となっています。
当時の名だたる画家総動員で合作されたその絵、なんと63ページにも及ぶという大作なんです。
しかも、そんな画家たちの力を結集させたものなんですから、単なる記録画というだけでなく、芸術的にもたいへんに優れたものになっているそうです。

  そして、その実物ではないのですが、その絵を目に出来る場所がソウルのど真ん中で、しかも散策ついでに気軽に立ち寄ることができるという『清渓川』 なんですね。
そうです、あの高速道路を取り壊して、街中に甦らせたというあの川の散策路です。

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  その「清渓川」の『清渓8景』 と呼ばれる景観の中の 『清渓3景』がそれです。
それも単なる絵ではなく陶磁壁画、いわゆるタイル壁画になっていて、そのタイルの数ったら30cm四方のものがおよそ5,120枚という超巨大なもので、幅186m、高さ2.4mというもの。 
世界最大規模って言われますが、実際にそうなのかは分かりません、でも1,779人の人物と779頭の馬が行列をつくる様が描かれているっていうんだから、それだけでも必見の価値はありそうです。

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   画像は「ソウルナビ」「コネスト」より

  自分はこの「清渓川」はほんの少しの散策しかしていなくて、まだその場所までは行ってませんが、あの「風の絵師」のキム・ホンドと「イ・サン」というふたつのドラマが繋がって、しかも「イ・サン」の中で実際に登場した行列の場面です、「こりゃ、韓国時代劇ファンとしては見とかなあかんわな」と、清渓川踏破とはいかなくても、東大門くらいまでは歩いてみたいと決意した次第です。

  観光情報 http://www.konest.com/data/spot_mise_detail.html?no=1139




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