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「板門店ツアー」 見えない厚い壁、白い杭が打ち込まれただけの『軍事境界線』

  「板門店」での見学を終えると、再び国連のバスに乗り込みます。
書き忘れてましたが、このバスを運転するのももちろん軍人さんですから、乗り込む時の違和感はアリアリです、なんたって運転席には制服を着た軍人ですから、これだけでも「特別な場所に来てる」っていうのが実感できますよね。

  そして、バスが走り出すと、このてのツアーのお約束なんでしょう、
ガイドさんが、
  「この近辺も自由な写真撮影はできない場所ですが、こっそりカメラの電源を入れておきましょう」とかなんとかのたまいますから、一応カメラの準備はしておきます。

  先ほど自分達が写真を撮っていた場所を、グルッとバスに乗って回る感じだったようです。
で、バスがカーブにさしかかると、「あれが北朝鮮側の監視台です、急いで写真を撮ってください」
ったって、おいらの座席は左の反対ですからね、ボヤボヤしてたらもう通過ですよ、そしたらお次が「板門閣です、急いで撮ってください」
運転手は軍人さん、元々がゆっくりとはいえ、それ以上速度を落としてくれるなんてサービスはござんせん、カメラで狙いつけても動いちゃうよ、ってな具合です。
この時に左を見ますと、我々の次のグループの皆さんがこのバスを見学してました。

  「はい、カメラはしまってくださーい!」  なんとまあ忙しいこと。

     DSCN0877.JPG
          DSCN0879.JPG

  帰ってから画像を見ましたら、こんなんでんがな、
考えてみれば、自分のカメラは安物でも、このツアーのためにズームだけは負けないよっていうカメラですから、さっきの見学の「板門閣」で充分、別にあえて車窓から無理してまでも撮ることはなかった画像でした。

  これが下の絵地図のピンクのラインでの出来事です。

イメージ (3).jpg

  そしてそのまま少しだけ行きますと、バスが停まります、が、「なんもないよね」
なんも無いってことは視界が開けているという場所なんですねえ、つまりここが観光客用に準備された「展望台」という場所のようです。

  ここからは韓国側の軍事境界線を示す白い杭が見えます。
  上の絵地図で見ますと、青マルの印を付けたあたりに存在していた杭です。

  一定間隔に立てられたあの杭の向こうは〝もう韓国と呼ばれる場所じゃない〟ということです、枯葉で埋もれた場所が続いているのに、もうあっちとこっちじゃ違うなんて、海で囲まれた国の人間には実感が無く不思議な感覚です。
  見た目には木の実でも拾いながら歩いてたら、ちょっと杭を越えちゃったって感じで行けるのに、そこには白い杭以上の大きな見えない壁があるってことなんですねえ、陸続きだからこそ見える不思議な現実です。
あの杭が打たれただけの境界線で、双方ひとつの国だったものが分断されてる、あの杭の位置を決めたのも立てたのも人間、本当に理解のし難い現実が目の前にあります。

DSCN0883.JPGDSCN0883-2.JPG

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