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「幻の王女チャミョンゴ」と「風の国」の好童(ホドン)王子、自害の原因は姦通罪? ドラマでは見られない隠れた歴史

  申し訳ありません、あまりに長い記事になってしまったので、途中で二つに分けました。
書いた早々にご覧になった方には同じ記事になってしまいます。<(_ _)>

  「幻の王女チャミョンゴ」も終わりましたねえ、感想は人それぞれでしょうが、自分としては予想に反して(?)まあまあ最終回としてよかったんじゃないかと…
もちろん楽浪という国は滅んでしまって、再興されたという記録もなく完全に消滅してしまった国ですから、みんな死んでしまうのは予想していたことでしたし…
ホドンも死ぬ運命でしたから、〝愛を貫いた死〟として、うまく結び付けてまとめあげていたと思います。
ちょっと納得がいかないとすれば、チャミョンの母親である妃の死に方だけかな、慈悲深いお妃がラヒを庇って民衆に殺されるなんて、なんか無理やり死に追いやったぞって感じがしなくもない、せめて愛する夫の後を追うくらいの死に方をさせてほしかったです、個人的な意見とすれば。

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  でも、みんな死んでしまった割には後味は悪くはない終わり方でした。
以前の「海神(ヘシン)」のように、同じみんな死ぬにしても、モヤモヤ感や尾を引く後味の悪さはない終わり方でした。
まあ「海神」の方は史実にとらわれた最後でしたから仕方がないにしても、物語らしい終わり方ではなかったですから。

  でもこちら「幻の王女チャミョンゴ」の方は、実に物語らしい終わり方をしてくれたと、個人的には思っています。
死んでいく人全てが、愛する人を想い、愛する人のために死んでいったという描き方をされていたこともありますが、最後のホドンの天敵とも言える継母、高句麗の妃の姿も、後味の悪い終わり方をしなかった要因のひとつでもあると思います。
あれがホドンが死んで高笑いの姿なんかで終わった日にゃあ、そりゃもう「このクソ婆あ!」なんて、「赤と黒」のようなムカムカ・モヤモヤとなったんでしょうが(笑)
  ところで、以前に書いた「自鳴鼓(チャミョンゴ)伝説」は、あの影絵の夫婦が伝えたものだったんだー(笑)

  そうなんですね、以前の「幻の王女チャミョンゴ」が始まった頃に、伝説の記事を書きました。
そして、二つ目に書いた〝おぞましい〟方の伝説で、仮にも心から自分を愛してくれる楽浪の王女を、戦での征服のために平気で裏切っておきながら、自分を陥れようとする継母の妃をかばって自害するなんて、ちょっと人間性がチグハグすぎだよ、と、そんな文章で締めくくっていたと思います。

  ところが、前頁の歴史的なことを調べていましたら、韓国の『Wikipedia(ウィキペディア)」に、歴史の中のひとつの記述として、こんな興味深い内容がありました。
これを以前の二通りの〝自鳴鼓伝説〟の結末と繋ぎ合わせると、伝説が伝説でなくなり、好童(ホドン)の自害の信憑性と深く結びついてしまうのです。

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  秀麗で武芸にも長けた高句麗の王子である好童(ホドン)
父親のムヒュルにも可愛がられて前途揚々のはずが、自害という哀れな最後を迎えるに至ったのには、こんな話が残っていたからなのだと、改めて知ることになりました。
歴史の中のひとつの逸話として残されているものらしいのですが、このホドンを自害に追い込んだ妃の陰謀というのには、ちょっと信じられない怖さのようなものを感じてしまいます。

二つのドラマでの好童(ホドン)の継母
「幻の王女チャミョンゴ」より
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「風の国」より  200811251355291113_1.jpg     

  この高句麗の妃であるホドンの継母、実は歴史の上では名前すら不詳なんだそうで、だからドラマでもいろんな名前で登場するわけです。
で、その継母が陰謀を仕掛け、王の無恤(ムヒュル)こと大武神王に訴えたのが、ホドンの〝姦通罪〟なんだそうです。
ホドンが自分を姦通したなどと、女の武器を最大限に活用してまで陥れたとするものなんです。
母親を姦通したなんて濡れ衣(?多分…そう思いたい)を着せられたら、自害して潔白を証明するしかないほど追い詰められたというのも、なんとなく頷けなくもなくなってきます[がく~(落胆した顔)]
  この陥れる手段が真実だとしたら、歴史上に残るほどの悪どい女なのに、なぜに歴史に名前とか何もかも残ってないんでしょう?
ホドンの母親は後宮にもかかわらず、「曷思夫餘(カッシプヨ)の国王の孫」って分かってます、それが「風の国」のヨンのモデルなんですから。

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  それなのに本妻が不明だなんて…、ちょっと不思議な話ではあります。
ですから、前頁で触れているように、息子も最悪のひどい王でしかなく、その母親もひどすぎるということで、後世の高句麗の歴史からあえて抹消されたりしたのかも???と自分なんかは思います、大国高句麗の恥をあえて残す必要はないのですから。
そこまでして王位に就かせた息子は、民衆にまで恨まれ疎まれ、自分は歴史の狭間に埋もれさせられてしまったのだとしたら、自業自得とは言え哀れなものです。
そして好童が潔白であったのなら、その犠牲はなんだった?ということになってしまい、更に不幸な生涯だったとしか言いようがなくなってしまいます。

  好童に哀れさを感じた人々が、その生涯の最後をきれいな伝説に置き換えたら、「ホドンは楽浪の王女との愛を貫いて自害した」、とか、「仮にも母である人を悪人にはできないからと、心やさしい息子として自害の道を選んだ」という最後で伝説が締めくくられた。
こうして語り継がれたと考えるなら、以前の伝説と辻褄が合ってくるような気がしてきませんか?
  なんにしてもこの高句麗の悲劇の王子 好童は、ドラマにしたらいろんな人物像で描くことができそうです。
もしかしたらまた違った展開のドラマや演劇で、違う人物像として登場することがあるのかもしれません。

  「風の国」からこうしてドラマの中で見てきた好童は、凄く興味深い人物像を残してくれたような気がします。

  なんにしても疲れましたー! 歴史の登場人物や歴史そのものの方がややこしすぎだよ、これじゃあドラマで史実どおりに人物を登場させて、残っている話どおりにやったら大変ですよねえ、見てる方も頭がこんがらがってわけがわかんなくなっちゃいます[ふらふら]
このブログ記事自体が前ページから二つのドラマの画像が入り乱れて、見てない人にはわけわかんなくなっちゃってますが…(汗)


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