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「ロードナンバーワン」で見つけた、『ファンタスティックスタジオ』〝撮影セットの原点〟

  朝鮮戦争60周年を記念(?)、記念すべきような出来事ではないので、自分としては60年という節目として製作されたとしておきます(小さなことにこだわります)、なんにしても悲惨な朝鮮戦争を、男女の愛、そして友情をからめながら描いているドラマ「ロードナンバーワン」

  特に、戦友としてともに生活しともに戦い、その中から自然に芽生えていく友情や団結力、そして信頼へと変化していく心の動きまでも見事に描き出しているドラマで、見ている側にもその心理描写がよく理解できる作品だと思います。
  以前にも書きましたが、このドラマには昨年閉鎖された、「富川ファンタスティックスタジオ」の在りし日の姿がよく登場してきます。

  ところで、現在の韓国のオープンセットは、まるでテーマパークのように、きちんとしたその時代ごとの建物が見事に再現されています。
でも、もともと自分の意識の中にあった〝撮影セット〟のイメージとしては、きちんとした建物ではなく、立てかけられたような板1枚の世界という感覚がありました。
  表から見れば建物や部屋のように見えるのに、裏へ周れば何も無い単なる板切れの世界、だけど表から撮影すればそれが立派な建物や部屋に見えてしまうという、まさに映像トリックの世界です。

  しかし、今のオープンセットに、そんな姿を見つけることはなかなかできないのですが、今は見ることができない「ファンタスティックスタジオ」には、ちゃんとそんな世界が残されている部分がありました。
自分がそれを目にした時には、「これぞ撮影セットだ」という実感がし、そしてそれを実際に映像の中で見てみたいと願ったものです。

  その「ファンタスティックスタジオ」にあったセットがこれです。
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  「? 別になんてことはない」 そう思われるかもしれませんが、この画像は、自分も映像トリックの真似事をして写真を撮っているからです。
このセットの端にある建物側をアップで切り取ってみました。

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  建物の渡り廊下のように見えるセットなのですが、実際には建物なんて無いのです。
このドアの向こう側には何も無い空間が広がっているだけで、このドア、言ってみりゃドラエモンの〝どこでもドア〟をでっかくしたみたいなもので、窓とドアしかない壁1枚から渡り廊下が伸びているわけです。

  これぞ映像マジックのための撮影セット、そんな気がしませんか?

  そして、実際にこのセットを使って、映像の中で見せてくれた最近の作品が、「ロードナンバーワン」です。
自分の「このセットを使った映像の中の世界を見てみたい」、そんな望みを叶えてくれたシーンがこれです。

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  精神を病んでしまった主人公のジャンウを救うために、生きていたと判ったスヨンをテホが迎えに行った病院でのシーンです。
ドアの前で二人が立って話しをしていますが、実際にはこのドアの向こうには何も無いという、このセットを知っている人間だけが味わえた〝映像トリック〟の楽しさでした。

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ちょっと反転してみました[わーい(嬉しい顔)] 001a.JPG

  今はもうこのセットの様子を見るなんてことはできなくなってしまいましたが、撮影セットらしい撮影セットが最近まで見られた、言ってみりゃ「撮影セットの原点」ともいうべき場所、それが「ファンタスティックスタジオ」だったのだと、今更ながらに実感している自分です。

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