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全州「慶基殿」 李成桂(イ・ソンゲ)の肖像画、いったいどれが本物?の正体

  今年の一発目は、昨年の復習記事から始めさせてもらいます。
まだ旅行記の最終ドジの話題は残ってますが、それよりも何よりも、この正月でわけがわかんなくなっちゃったよってのが、やっと「なーるほど」という話しです。

  昨年の12月1日に全州を訪れ、「慶基殿(キョンギジョン)」なる史跡にも行ってきました。
とっても心和む落ち着いた空間で、自分としては大変なお気に入りの場所のひとつにもなったのですが、〝わけがわかんねえ〟となったのは、その「慶基殿」が建てられた元々の目的である、朝鮮王朝の始祖である「李成桂(イ・ソンゲ)」さんの御真=オジン(肖像画)です。

  自分としては「慶基殿」の正殿に奉られているものが、本物の肖像画だと思い込んでいました。
だから扉を少しだけ開けて勿体ぶった公開がしてあるんだと…
そして「慶基殿」の敷地の片隅にある「御真(オジン)博物館」にあるものが、展示用のレプリカなんだろうと思って見学をしてきたわけです。

      DSCN1163.JPG

  ところが、過去に録画して一度だけ観た、「アジア神秘紀行」という全州が紹介された番組を、ちょっと暇だったので見返してみましたら、正殿に奉られている肖像画がレプリカで、「御真博物館」にあるものが本物だと言っているんです。

      DSCN1165.JPG

  でも、多くの観光サイトやその他の記事などで調べてみると、本物は「国立古宮博物館」にあるなんていうことも書いてあったりする。
     『いったいどれが真実なんだ?』 

  気になるととことん追求したくなる自分は、年が明けて新しい年に入ったって健在ですので、調べてみました。

  やっとそれらしい記事を見つけました、2008年6月13日のものです。
  修理のために古宮博物館で臨時管理していた宝物931号「太祖御真」が、来月、全州市が徹底的な管理を約束したことをうけて、全州市に送ることに決まった。 「太祖御真」は全州市が太宗の時から管理して来たが、毀損したまま放置しておくなど、全州市の管理能力に問題点があり、文化財庁が2005年に回収して修理を続けて来た。

  なーるほど、こういうことだったわけだ。

 修理も兼ねて「古宮博物館」で暫定的に保管されていた本物が、改めて全州市に返却されて戻ってきていたわけです。
そして、「慶基殿」の正殿では、外気に晒されたままでの風化が心配だってことで、代替のレプリカがそのまま引き続き公開され、本物は新しく建てられた「御真博物館」で、大事にガラスケースの中に収めた状態で展示されることになったということなんです。
だったら、正殿のあの勿体ぶった公開の仕方が、〝ややこしやー〟の誤解も生じようってものです。


  自分はこうしてなんとか納得のいく結論に辿り着きましたが、これって韓国の人たちって知らない人が多いんじゃないかと思うんですよ。
自分が訪れた時にも、遠くから正殿の御真は写真に撮っている人はいましたが、「御真博物館」は見向きもされていませんでした。
自分が入った時にはたった一人だけの見学でしたし、皆さん素通り状態なんですね、「御真博物館」へ入る人の姿は無く、カップルの二人なんて建物に向かいかけてやめてましたから。
  テレビの画面で見てもそうです、みんな一生懸命に正殿の中を覗き込むようにしている。
正殿にあるのがレプリカで、本物は「御真博物館」にあるって知っていたら、皆さんこんなには夢中にならないと思いますが、どうなんでしょう?
  もしかしたら、本物を「古宮博物館」で修理を兼ねて保管してたってことすらまったく知らずにいて、この正殿にあるのがずっと本物だと思い込んでいるような、そんな気もしなくはありません。

正殿の中はレプリカなのに、覗き込むのに夢中(?)な人達
ところで、自分が行った時はこんな近くまで行かれなかったのですが…?
DSCN1161.JPGDSCN1162.JPG

  自分は本物の「宝物931号の李成桂さん」を撮ってきましたから、どうでもいいんですけど、これだったら暗くて撮りにくい正殿のものをわざわざズームして撮る必要なんてなかったなって、貴重な画像だと思っていたものが、急にどうでもいい画像に格下げになってしまいました(笑)
DSCN0686.JPG

  本物となりゃ撮ってきてよかったね[わーい(嬉しい顔)]
DSCN0719.JPG

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