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公演「karma(カルマ)」舞踏と武道、韓国の伝統と洋、詰め込まれた高度な技

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  ソウルの中心部をぶらついて時間潰しをして、次に向かうは今回の旅行3つ目の公演「karma(カルマ)」
市庁駅から地下鉄2号線で一駅「忠正路(チュンジョンノ)駅」で降ります。
ここも場所は簡単で、この駅の7番出口から接続されている「救世軍100周年記念ビル」に入っている「カヤ劇場」

  受付はそのビルの1階なんですが、ちょっと造りが違いまして、地下からだとふたつ階段を上がることになります。

  チケットボックスで「コネスト」の予約バウチャーを出します、くれたのはチケットだけ。
   「ンッ!?、ボールペンは?」と訊ねますが、その女の子は日本語が分からない、奥に声をかけて責任者の男性を呼んだようです。
その方に「ボールペンはもらえないの?」と聞くと、女の子に「コネスト?」と確認し、女の子が頷くと奥からボールペンを持って来て、「受付がよく理解してなくて申し訳ありません」と、きちんとした日本語できちんとした応対だ。
まるで日本人みたい、そんな印象を受ける。

  「コネスト」で予約すると、ボールペンがもらえることになっていた、もらえなくても別にどうってことはないが、やはり気分的によろしくない(笑)ってことで確認したのだが、このボールペン、帰りに土産として1万ウォンで販売されているものだった、太っ腹だねえ! っていうか、「コネスト」の力って偉大なんだねえって関心する[わーい(嬉しい顔)]
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  さて、肝心の公演の方ですが、パフォーマンス的には言うことなしです。
ところが自分は後悔しました、この「カルマ」は次回にして、えりなーさんご推薦の「マリオネット」にでもしておけばよかった。
  この「カルマ」が悪いというのではなくて、一番最初に慶州で「MISOⅡ」を観てしまったのがよくなかったのです。
ジャンル的な系列がよく似てしまったから、どうしても「カルマ」の舞台や照明がちゃちに見えてしまう、板敷きの狭い舞台の上でこじんまりした舞台セット、そんな感覚になってしまうんですねえ、この「カルマ」だけを観賞していたなら、受ける印象はまったく別のものになっていたことだと思います。

  演じられる内容はすばらしいものがありました。
男性は力強い古武道を取り入れ、女性は朝鮮の伝統舞踊やバレエを取り入れ、そして終盤では見事な太鼓によるサムルノリの演奏など、どれをとっても〝ブラボー〟な内容です。
男性は力強い動きを繰り返し、一連の動きが終わると胸が上下するほどの激しい呼吸をしているくらい、しかしまた次の動きへと移る、すばらしい技の連続です。

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  この公演の特徴のひとつに影、シルエットをうまく使っている点が挙げられます。
前半はちょっと動きや見せ場が同じ繰り返しのようになってしまって、ちょっと飽きがきたところでシルエットが登場。
投影されるシルエットと、生身の人間の武道対決です、その影と人間の激しい対決なんですが、影の方もきちんとした武道の技なら、生の人間ももちろんそうです、それがまったく動きに狂いが無いどころか、ぶつかり合う効果音までがぴったり、「合わせるのにどれだけ練習したんだろう?」と、まったく別な感心をしてしまいました。

  そして別の場面、殺されてしまった太陽の神「カリス」と、月の女神「アリア」がダンスをします。
バレエのような華麗な男女のダンスなのですが、違うのは影、そうなんです、その女性は姿の見えない相手と踊っているということで、たった一人でのデュエットをしているのです。
しかしその後ろには、シルエットで男女二人が踊っている姿が投影されています。
その実際の女性と、後ろの二人のシルエットの動きが同じ!しかも後ろの影との距離感までもが絶妙です。
 この演出には「まいった!」です。

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  あともうひとつ、シーンが変わる継ぎ目に、四君子(梅・蘭・菊・竹)と呼ばれる水墨画が直にスクリーンに描かれていきます、これは実際にその場でのペイントです、だんだんに美しい水墨画が描かれていきます。
ただ惜しいことに、左下のスクリーンではこのすばらしい水墨画が描かれていくのに、同時に右上にストーリー解説も出てしまう、自分は絵に夢中で、まったく解説は読めず仕舞いでした、これはちょっといただけなかったです。

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  パフォーマンス的には見所が満載、しかも洗練された武道の動きだったり舞だったり、でも、どうしても照明や光の使い方、舞台上のセットに、幻想的なファンタジーとしてはちょっと物足りなさを感じてしまいます。
きっと先に「MISOⅡ」を観ていなかったら、こういう物足りなさも感じることなく、素直に拍手喝采だったかもしれません。
  ぜひ複数の公演を観る場合は、楽しめ方がまるっきり違うジャンルの組み合わせをお勧めします。


  では、「カルマ」の公演資料です、ここもカタログが販売されてましたので購入しました。
ところが、中の画像が公演以上に幻想的なファンタジーになりすぎていて、舞台上の参考にはなりそうもありません。
こんな感じです。
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ですから、上の参考画像とストーリーは「コネスト」さんのをお借りしました。
ここから下の資料画像はパンフレットからとなっています。

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【ストーリー】
それは檀君神話が誕生する以前の大昔…。太陽神カリス王と月の女神アリア、そして四方神である青竜、白虎、朱雀、玄武たちが天上の秩序を維持していました。しかし玄武が権力への欲心とアリアに対する恋情からカリス王を殺害し、無限の能力を与える赤い実を奪います。カリス王が亡き天上はバランスを失い、混乱に陥ってしまいます。

アリアと三方の神々は、カリス王を復活させ天上の平和を取り戻すために玄武と戦います。アリアと三方神たちの発散するエネルギーに宇宙のエネルギーが集まり、永遠の命の象徴である永生草が咲きカリス王は復活します。そして再び天上の平和と秩序を保つため、カリス王たちは玄武を許し武術と知恵を使って赤い実を破壊します。

再び平和が訪れ天上は美しい色に輝きます。カリス王たちは喜びの祝福をあげ、新たな建国神話の誕生を予告し幕は下ります。
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