【新羅ﾐﾚﾆｱﾑﾊﾟｰｸ】 ② ５人だけのための公演 『天櫃の秘密』に超感動！

　　「新羅ミレニアムパーク」であきらめていた公演が、この雨の中でも催されるという。
その時間である14時30分が近くなり公演場へと向かった。
場内放送はなにかしら韓国語で言っていたが、もしかしたら中止の放送かもしれないと、半信半疑の気持ちでいた。

　　公演場の前の売店で熱いコーヒーを飲みながら少し待つ、同じく白人のカップルも軽食を食べながら待っているようだ。
コーヒーを飲み終えて外に出てみると、このテーマパーク内で唯一出会った韓国のご夫婦もみえる。
実は昼食の時にこのご夫婦にはお世話になっていた。
ここの食堂はセルフサービスらしいのだが、食券を買う場所・料理を受け取る場所・食べる場所・食器を下げる場所が別になっている。
そしてテントのような食堂で料理ができるとチャイムが鳴るのだが、それを従業員が説明してくれてもチンプンカンプンで、どないするんやーって迷っていると、そのご夫婦が手振り身振りで一生懸命教えてくれたのだ。

　　売店横のテントの中に椅子が用意され、そのご夫婦が掛けてみえたので隣に座るが、従業員が濡れた椅子にクッションシートをかぶせてくれた。

　　いよいよ時間になり公演の「天櫃の秘密」が始まる、観客は自分とそのご夫婦、そして売店の中で観ている白人カップルの計５人のみだ。
でも、火薬も何もかも仕掛けに手抜きは無い、ただ以前と違うとすれば濃いメークをしていないぐらい。
濡れますからね、濃いメークは抜きで皆さんは演じていたようです。

　　たった５人の観客の前で繰り広げられる公演「天櫃の秘密」
以前の大勢の観客の前で繰り広げられていたものと全然違いはなく、観客がいようがいまいが自分の役をそのままこなしている役者さんたち、それを観てたらなんやら熱いものがこみ上げてくるような感覚になってしまう。

　　そんな感動を感じていながらも、体はそれに伴ってはくれない。
隣の奥さんが、少し雨が横殴りになってきたので椅子を寄せてくれて、もっと中に入るように勧めてくれたのはいいが、膝に置いていたバッグを地べたに落としちまった。
砂でベタベタになったバッグをハンカチで拭いていると、素早く動いた従業員がチリ紙の束を持ってきてくれた。
　　「すごいよ、ここ」　韓国じゃないような心遣いの従業員、そして区別なく演じる役者さんたち、もうもう
　　　「おいら新羅ミレニアムパークの大ファンになっちまったよー！」

　　さてさて公演は変わりなく進み、いよいよ以前の池落ちの場面がやってきた。
この寒い時期にはどうするのか、それを確認するのも今回ここに来た目的のひとつ。
雨であきらめていたが、実際に確認することができます、もうこれで何の心残りも無くいつ死んでもいいやって、まあそれはかなりオーバーですけどね、二年越しで気になっていたことがこれで解消されるわけだ。

　　結局は予想通りに池落ちはなく、冬はそれなりのまとめ方でアクションが終了するっていうのがわかりました。

　　二年越しの疑問を解決するために、この雨の中で自分のために演じてくれてたような気になって、体は寒いのになんやらホンワカあったかい気分になってしまったおいらです。

　　公演が終了し役者さんたちが手を振ってくれますが、５人だけですからね、全員がこちらに向かって手を振ってくれているわけです。
とってもとっても得した気分ですよねー。
我々もそれに応えて掌が痛くなるくらいの拍手をおくります、こんな感動を久しく味わったことがないと、目頭がちょっとばかり熱くなったおいらでした。

　　ではその様子を一部動画を交えてご覧ください。
メークをしていない役者さんたちの素顔にも注目です

【新羅ﾐﾚﾆｱﾑﾊﾟｰｸ】 ① 「美室（ミシル）宮殿」を独り占め

　　観光としては二日目の「慶州旅行」の話題が続きましたから、いっきにこのまま続けてしまいます。

　　「善徳女王」のお墓を後にしてタクシーに戻ると、なんと運転手さんが傘もささずに待っててくれました。
本当に人間はいい人なんです、ただしつこいだけで…(笑)
生活のために一生懸命なんでしょうか、きっと自分と同じで苦しく貧しい生活をしているのかも（？）

　　とにかく走り出すとまた今度は、「新羅ﾐﾚﾆｱﾑﾊﾟｰｸ」の次に仏国寺に行かないかというような勧誘が始まりましたんです。
　　だ　か　ら　～　、もう行ったんだよ、あんなとこは一回見ときゃ充分でしょ、ただでさえ神仏に対する信仰心の無い自分なんだから。
懸命に伝えます、その後はダンスショーを見るって具合に。

　　この夜は常設公演の「MISOⅡ」の予約が取ってあるんですよね、だからミレパーには閉館までいるつもりなんです。
言葉は通じないし、だんだんイラついてきました。
そうしたら、車を停めて携帯で電話をしだしたんです、どうやら日本語の解る友人にかけたようで、自分に携帯を渡します。
だから説明しましたよ、もう何度も慶州には来ていて殆ど有名な場所は見たし、今夜は公演の予約があるから、とにかく「新羅ﾐﾚﾆｱﾑﾊﾟｰｸ」へ行ってくれるように伝えてくださいって。

　　これでやっと勧誘からは開放された次第ですが、これまでうるさかったのが静かになると、なんやらどことなく寂しい気にもなってきたりして(笑)

　　なんにしろ「新羅ミレニアムパーク」へ到着です。
タクシー料金は25,000wをきってるからチップ込みで25,000wを渡しました、予想よりも安かったです。
だって「善徳女王陵」へ行って待っててもらって、「新羅ミレニアム」ですから。
そうなんです、とっても良心的ないい運転手さんなんです、だから、しつこいと日本人に誤解されるよ、それにちょっとは日本語の勉強をした方がいいよって、心からアドバイスしたいくらいでしたよ


　　　　　　
　　
　　さあ久しぶりの「新羅ミレニアムパーク」、なんか懐かしい気持ちさえしますねえ。

　　ではここで、「KRパス」のお得を試してみることに。
KRパスを出して「ハンジャン」と言うと「日本人ですか？」と訊ねられるが、いっちゃん最初のようにツッケンドンな態度ではない。
そして割引料金を電卓に入れて見せてくれます。
　　　　「ほんとにKRパスで割引があるんだー！」って、当たり前なんだろうけど嬉しい気分になります。
　　しかも笑顔で「二時半から公演があります」と教えてくれる。
　　　　「エッ！あるの？、雨だから無いかと思った」って答えながら、こちらも予想外のことに笑顔がこぼれたりして。
　　駅前の観光案内所で終バスの時間を聞いた時に、「雨だとミレニアムの公演は中止ですよね？」って訊ねたら、勿論という感じの返事が返ってきてましたから。

　　なんにしてもこの「新羅ミレニアムパーク」は、最初の頃に比べたらかなり接客態度が良くなってきています。
なんか久しぶりにあった我が子が成長して戻ってきたよってな気分です、って、子供はいなくて解りませんが多分こんな気分なんでしょう(笑)


　　雨、平日、人がいねえーーー！！！
出会うのは従業員ばかりです、でもおかげでこれまでは人が多くて、カップルに遠慮がちに見て回った「美室宮殿」もおいら一人っきりだい！

　　カメラであっちこっちと、これまでには撮れなかったアングルでカメラを構え、それが済んだらまた外に出て、今度は動画カメラを持っての撮影です。
なんたって他人が映りこまない、時間はたっぷり、楽しくて楽しくてしょうがないですよ、シーズンオフの雨ってのも、おいらのような変人にはこの上ないコンディションかもしれませんね